中田コーチによる王滝データ解析まとめ

Facebookでは公開済みですが、自分のデータながら興味深い解析・分析だったので改めてブログでも掲載します。

以下、Peak Coaching Group Japanの中田尚志コーチがSDA in王滝100キロのレースデータを解析してくれた内容です。コーチありがとうございます!

[レース] SDA王滝ウイニングデータ解析! その1

池田選手のレースデータを見て行きましょう。
王滝は日本最大規模のMTBマラソンです。一番の特徴は100㎞におよぶ距離です。
4時間37分というレースの中で、走る条件は刻々と変化して行きます。
その変化に耐えることがレースに勝つ条件になって行きます。

レースをパックで走った前半と、独走に持ち込んだ後半に分けて見てみましょう。

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・峠のパワー
最初の峠での攻防は激しく32分でNP288Wを記録しています。
IF(FTPに対しての強度)を見ると0.931ですから、かなり高い強度です。体内のグリコーゲンの約半分を消費する強度と時間とも言えます。

また王滝は標高が高い分、酸素が薄く数値以上のダメージがあります。
WKO4の新機能ECP(もし標高0mで走ったとしたら何ワットになるかの推定値)で見るとECP292W。体は低地で292Wで走ったのと同じダメージを受けている事になります。


・NP
レース前半のNPは245W, 後半のNPは218W。
最初の峠でグリコーゲンを半分使ってから、まだレースは4時間あるわけですから後半はグリコーゲンが枯渇した状態で走らざるを得ません。その為後半のNPは218Wにまで落ちています。

これは単に疲労状態からくるものだけでなく、後半の峠の標高が全体的に高い(スタート地点902mに対し、後半の山頂は1587,1558,1533m)ことも影響していると考えられます。

これはECPにも表れており、レース全体を通して低地と比べて+10W余分に負荷がかかっています。

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・峠のペダリング
最初の峠では、QAⅠ(FTPを超えかつ90rpmを超える領域)が7.7%、QAⅡ(FTP以下かつ90rpm以下の領域)が47.6%。
最後の峠では、QAⅠが0.6%、QAⅡが39.1%となっています。

ここから最初のバトルでは、ハイケイデンス(90rpm以上)でFTPを超える能力が、後半はペースが落ちてきても踏み負けない持久力(90rpm以下でトルクフルな出力)が必要な事が分かります。

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・気象条件
気温
最低4℃
最高23℃

スタート時の気温は4℃、レース中の最高気温は23℃。4時間半のレースの中で19℃の気温差があります。

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・標高
最低 902m
最高 1612m
平均 1386m

1,000mを超える高地では、空気は乾燥します。また酸素が薄い分、エネルギー消費が大きく体は脱水状態になりやすくなります。

これら気温差・標高は、筋肉がつりやすくなります。
実際、池田選手も前半のハイペース+気温差+標高により、レース後半は、筋肉の攣りに苦しめられました。

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データを次回のレースに活かす。
池田選手のデータを見て行く中で、下記の王滝対策が見えてきます。

キー・ラーニングポイント
・標高により実際のパワー値以上に体は消耗している。(海抜0mに比べて+10W消耗している)前半飛ばし過ぎると、いつも以上に後半踏めなくなるので注意。

・後半は標高の高さからパワーが出なくなる。「終わってしまう」ようなペースアップは避け、いつも以上に注意深くペーシングする必要がある。低地に比べて+10W負荷がかかっていると認識しておくこと。

・前半の峠バトルに備えて速いケイデンスで高いパワーを出すトレーニング、後半の為に低いケイデンスでトルクの高いパワーが出るトレーニングを行う必要がある。

・気温の差、標高から筋肉が攣りやすい。レース前の食事で電解質(マグネシウム・カリウム・カルシウム)は、通常より意識して摂る必要がある。

・カフェインは水分を逃がす為、レース週のコーヒーは控えめに。

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[レース] 加齢を味方につける方法 解析その2

SDA王滝のウィニングデータ解析

昨日に続いて池田選手の走りを更に見て行きましょう!今日は36歳にして自己ベストを5分縮めた理由です。

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池田選手にとって、春の王滝は「鬼門」で、優勝できそうで出来ない年が続きました。
写真の表は2011年から2016年までの池田選手の王滝の順位とタイムです。

昨年秋の王滝は優勝しているものの、春の王滝に関しては2012年を最後に優勝がありませんでした。(王滝は年に2回あります。)

そこで今回は優勝した昨秋の王滝をベースにトレーニングを組み、なおかつ昨秋以上の調子に持って行くを目標にしました。

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(1)過去のデータをベースにトレーニングを組み立てる。

我々にとって都合が良かったのは、昨年と今年のレーススケジュールが非常によく似ていた事です。
昨秋の王滝、今回の王滝ともに海外のステージレース参戦が終了した22日後にレースがありました。

その為、ステージレース終了後の疲労回復と、残り22日間のトレーニングスケジュールを昨年をベースに増減する事が容易に出来ました。

2015 秋の王滝
モンゴリア・バイク・チャレンジから22日後にレース
モンゴリア終了後 CTL116, ATL182, TSB-94

2016 春の王滝
ジョバーグトゥーシーから22日後にレース
ジョバーグ終了後 CTL120, ATL147, TSB-48

2015 / 2016年 比較
CTL116 / 120 =フィットネスは、ほぼ同じ。
ATL182 / 147 =疲労は若干軽め。
TSB=-94 / -48 調子(疲労状態)も軽めということが分かります。

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(2)トレーニング計画

2015年のモンゴリアは極度の疲労の上に、参加者から風邪をもらい体調を崩しました。
その為、調整程度のトレーニングで王滝に出場せざるをえませんでした。
データを見るとTSBが-94に達していることが大きく免疫システムに影響している事は明白です。

その為、今回はTSB-48と軽いものの、帰国後1週間はFTPを超えない有酸素ベースのトレーニングで様子を見ました。
レースは1週間に25時間走るハードなものでしたから、帰国後1週間のトレーニングは4時間/週に抑えて回復に努めています。

回復がすすみ体感的にハッキリと体調が良いと感じれるようになってから、昨年出来なかったFTP以上のトレーニングを入れて調子を上げます。MTBマラソンと言うと距離が強調されがちですが、実際は激しいアップダウン、ライバルとの攻防がありFTP以上の強度も出現します。

ライバルとの攻防を越え(FTP)、独走に持ち込むことを前提(VO2Max / Tempo)としたトレーニングをレース週の水曜日に行いました。
これは体力の強化になるだけにでなく、良いイメージトレーニングになります。

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(3)レース当日
迎えたレース当日のPMCは下記のとおりです。昨年の秋を超えるフィットネス(CTL)、調子(TSB)を実現してレースに臨んでいる事が分かります。これは体調を把握するだけでなく自信を持ってレース当日を迎える精神的なバックアップにもなります。

レース当日
2015 秋の王滝
CTL93, ATL80, TSB+26

2016 春の王滝
CTL106, ATL110, TSB+21

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結果
Stravaデータで2012年優勝時と2016年優勝時を比べてみましょう。

2012
最初の登り 4941climb: 29:45, 13kph, 262W, 908VAM(VAM=1hに何m登れるか)
最後の登り SDA王滝 春 激坂入口~最後のピーク: 22:16, 15kph, 221W, 571VAM

2016
最初の登り 4941climb: 28:53, 13kph, 283W, 935VAM
最後の登り SDA王滝 春 激坂入口~最後のピーク: 22:24, 15kph, 219W, 567VAM

結果的に全体では4年前のタイムを5分短縮して優勝。MTBは路面状況が大きくタイムに影響する為、一概に言えませんが、タイムを短縮して優勝しているのですから強くなっていると言い切って良いと思います。

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データと経験を活用しレースへの戦略を立てて行けば、加齢はスローダウンの要因ではなく、速くなれることを示しています。

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キー・ラーニングポイント
・過去のCTL、ATL、TSBをベースに現在の状態を把握する。
・過去のレースをベースにトレーニングを組み立てる。
・過去の実績を元に未来を予想し修正する。
・当日、自信を持って迎えれるようにトレーニング、データの確証をつくっておく。

より多くのデータを蓄積し、活用する事で皆様も年を追うごとにパーフォーマンスを上げて行って頂きたいと思います。

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CTL:過去42日間のTSSの平均=どれだけトレーニング出来ているか=フィットネス
ATL: 過去1週間のTSSの平均=どれだけ疲れているか
TSB: CTL-ATL=調子=どれだけ疲れが抜けているか

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注意点:データはトレーニングの結果です。ですから数字合わせに走るトレーニングではなく、ベストなトレーニングを行った結果、狙った値に収まるのが大切です。

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秋の王滝で皆様の走りにお役立て頂けると嬉しいです。

Peaks Coaching Group – Japan
中田尚志
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中田コーチからパワートレーニングに関するセミナーのお知らせです⭐︎

パワートレーニングに興味がある方は要チェックですよ!

[パワーセミナー] シルベストサイクル梅田店様
初心者向けパワーセミナーを開催させて頂く事になりました。

・日時:7/3(日) 16:00~
・場所: シルベストサイクル梅田店6階会議室
・料金:3,000円
・お申込み方法:シルベストサイクル各店にて直接お申込み下さい。
お電話メールでも結構です。
シルベストサイクル梅田店 06-6344-3808
メール takashiアットpeakscoachinggroup.com
アット=@

今回はパワーメーターに興味のある方、パワーベースのトレーニングを始めてみたい方向けの初心者講習です。
パワーメーターは、ダイエットから五輪レベルの強化まで役立つツールです。

活用することで必ず投資価値を見出すことが出来ます。
是非この機会にご参加ください。

SDA in 王滝100kmレースレポート

大会名:セルフディスカバリーアドベンチャー・イン・王滝 100km
大会ウェブサイト:http://www.powersports.co.jp/sda/
開催地:長野県王滝村
開催日時:2016年5月22日
距離:約93キロ(メーター読み)
獲得標高:2,515メートル
気温:4〜23℃
参加レーサー:約1,445人(100km780人, SS32人, 42km526人, 20km107人)
最高標高地点:1,612メートル
平均標高:1,386メートル
結果:1位(総合優勝)
タイム:4時間37分41秒(公式記録)
TSS:271
エネルギー量:3,232kJ
レースデータ(Training Peaks):http://tpks.ws/MnmPd
レースデータ(STRAVA):https://www.strava.com/activities/583801372

国内最大のMTB長距離レース「SDA in 王滝」。長距離レーサーにとってこのレースのタイトルを獲ることは非常に大きい。

毎年春の王滝の時期は海外遠征直後ということもあり、調整が難しいのも事実。昨年は南米遠征後に肺炎を患い非常に悔しい思いをした。あの失敗を二度と繰り返さないためにも今回の南アフリカでの9日間レースを終えたあとは、体調を崩さないことにフォーカスし、通常よりも休養を多めにとり、レースに向けて調整を行った。

レース当日朝、3時10分起床。朝食はすぐに食べてレーススタートまでに消化時間を確保。バゲット一本にココナッツオイル、はちみつ、梅干し、植物性プロテインドリンクをしっかりと摂り、身体にエネルギーを充填。

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©Sayako Ikeda

5時に会場入りをして、20分軽くアップ。20秒ほどのダッシュを3本ほど入れて心身を起こしてキレを確認してからスタートに並んだ。フィーリングは悪くない。

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©Sayako Ikeda

天候が良いとはいえ、スタートの気温は一桁。王滝の朝はやはり寒い。寒さに弱い私はイナーメのウィンターオイルをほぼ全身に塗りこみ、腹部には軽くレインジェルを塗って対策を行った。

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©Chihiro Shibata

朝6時、たくさんの声援に見送られていよいよ100キロの戦いがスタート。

先導車が消えた瞬間から一気にスピードは加速。本格的な登りが始まる斜度の緩い区間ではさらにその速度は上がる。予想以上に速くすでに息が上がりきってしまい、スロースターターの自分にとっては付いていくのがやっとだ。

ここはペースが落ち着くまでの我慢。この最初のふるいで弱気になり、先頭パックから落ちるとあとで取り返しがつかなくなるので地獄のように辛いがここは忍耐しかない。

登り中盤でようやく自分のペースに落ち着き、最初の長い登りを終えた時点で先頭は宮津選手(PAX PROJECT)、松本選手(SCOTT)、私の三人に絞られていた。

宮津選手は若手筆頭で刺激を与えてくれる存在、そして松本選手は私のリスペクトする選手。申し分のない展開だ。

ハイペースをキープして第一チェックポイントを通過。この時は宮津選手と二人のパックとなっていた。しかし、目標としていたタイム1時間45分よりも数分も遅く、スピードに乗っていない。新しい砂利がコース上にけっこう入っていたのでそのせいもあるかもしれないが、もどかしい。

若手の宮津選手の登板能力が非常に高く、登りで先行される場面が多かった。しかし、下りでは私に分があったので、できるだけ引き離してから登りに入る作戦をとった。

お互いに譲らない心身の限界を攻めた一進一退の攻防が続く。

気持ちが一瞬でも負けたら、置いていかれる。

そんな張り詰めた緊張感の中で互いの長所を惜しみなく出し合い高め合う。

とんでもなくきつい状況だが、最高のライバルがいるレースでしか味わえないこの極限の世界が好きだ。

相手のおかげで自分の限界の先へ行き、成長ができるのだ。感謝の念すら抱く。

第2チェックポイント直前、宮津選手が若干遅れ始める。

私も足を緩めたい辛い状況ではあったが、勝負所と判断してギヤを一枚上げてペースアップ。

この約63キロ地点からは一人旅となったが、決して楽な展開ではなかった。

前半のデッドヒートのダメージのせいか身体が徐々に攣り始めてしまった。一気に上がった気温や高い標高も影響しているかもしれない。最初は前腿、ハムストリングス、内腿、腰の順番に痙攣が起きた。

絶叫しそうなほどの痛みと戦い、固まろうとする筋肉を無理やり動かしてペダルを回した。筋肉がちぎれる音が聞こえそうなほどだった。

残りの大きな登りは2つ。後ろからは強豪ライダー達が必死に追いかけてきている。ペースを落とす余裕はない。

ここからは20キロ・42キロコースと合流し、ライダーの方達が抜き際に応援してくれる。精神的にすごい助けとなるので、私も声をかけられるときは応援して互いに励ましあった。

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©Motohiro Takaki

今レースの目標はもちろん勝つことが第一だが、最後まで出し切り、ベストを尽くすこと。

もし、今が世界選手権だったらまだまだ前に抜かさなければいけない相手がたくさんいる。見えないライバル達を追いかけるイメージしながら気持ちを前へ前へと持って行った。

リードしていても逃げ切る意識ではなく、あくまで前を追う意識。

世界へ出ればまだまだチャレンジャー。この心は絶対に忘れてはいけない。

最後のフィニッシュゲートへと続くロングダウンヒルも集中力を研ぎ澄まして攻め続けた。

「まだまだだ」「もっとスピードを出せるはずだ」心の中で唱え続けた。

たくさんの方達の声援が聞こえ、ゴールが見えたとき、ようやく心に「勝利」の二文字を確信した。

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©Takuya Adachi

どんなレースであろうと勝つことは決して楽ではなく、全てがかみ合わないとそれは叶わない。

あんなにもきつかったレース展開もこの瞬間に喜びと変わり、積み上げてきたきついトレーニングも報われる。

ゴール直後は下半身全てが攣って大変だったがそれも笑いとばせるほど最高に幸せなモーメント。

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©Chihiro Shibata

そしてこの時間を一緒に心から共有できる支えてくれている人たち、家族、友達、コーチ、応援してくれる全ての人たちに心から感謝。そして、共に高め合った最高のライバル達へも。

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©Sayako Ikeda

春の王滝での優勝は2012年以来。私にとってこの大好きな王滝村で優勝する意味は非常に大きい。MTBマラソン世界選手権(フランス)を始め、これから本格的に始まる海外遠征へ向けて大きな自信にもなった。

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©Sayako Ikeda

次のレースは6月5日のヒルクライム・イン・王滝村。今レースに続くキング・オブ・MTB王滝の2戦目。

ヒルクライムを終えるとスリランカ・フランス・アメリカ・モンゴルと長い海外遠征が始まります。

引き続き応援のほどよろしくお願いいたします。

ありがとうございました!

レース中補給

大ボトル一本(スポーツドリンク約750ml)、ソフトフラスコ2個(パワージェル梅味8個と水をまぜたもの、約500ml)、梅干し1個

レース機材

バイク: Canyon LUX CF 29 チームエディション

ドライブトレイン:SRAM XX1, 32T

タイヤ: Continental X King 2.2Protection: 前後18~20PSI

グリップ: Ergon GS1

グローブ: Ergon HX2

ペダル: Crank Brothers Eggbeater 11

ヘルメット: Limar

ボトルケージ: Topeak ShuttleCage CB

チェーンオイル:Finishline CeramicWet Lube

補給食:GUパワーバージェル&VESPAプロSayako’s Kitchen

リカバリー:C3fit コンプレッションソックス

テーピング:ニューハレ

パーソナルスポンサー:

NEW HALE:テーピング

自転車コーキ屋

Peaks Coaching Group Japan

VESPA

パワーバー

THE NORTH FACE

C3フィット

なでしこ健康生活・生きている玄米

ヒロコンフーズ

VITAMIX

HALO HEADBAND:ヘッドバンド

オルタナティブバイシクルズ

民宿 藤屋(王滝村)

百草丸 日野製薬(株)

スポーツクラブ ルネサンス

チームスポンサー:

Ergon

Topeak

Canyon

SRAM XX1ContinentalTires

Primal Wear

Finish Line

Crank Brothers

Chamois Butt’r

Stan’s No Tubes

 

今年もSDA in 王滝の季節がやってきました!レースへの準備。

国内最大のMTBマラソンレース「SDA in 王滝」100キロ。

私のメインの競技種目であるMTBマラソンは残念ながら国内ではほとんど存在しません。

だからこの王滝は非常に貴重でありがたく、思い入れの強い存在のレースです。

昨年の春の王滝はレース直前にステージレースの疲労から肺炎で入院してしまいました。

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出場はしたものの完走がやっとの14位。

今年も同じようなスケジュールで南アフリカの9日間のステージレースを終えたばかりですが、

今回は! 体調は崩すことなく、健康体でレースに臨めそうです!

「健康」の大切さを心から噛み締めています。去年の悔しさも含めて今年は最高のレースにします⭐︎

さて、レースへの準備の紹介したいと思います。フェイスブックでは紹介していますがここでもまとめていきます。

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使用予定レース機材

バイク: Canyon LUX CF 29 チームエディション

フォーク:Rock Shox RS1

ドライブトレイン:SRAM XX1, 32T

タイヤ: Continental X King 2.2 Protection:前後18PSI

グリップ: Ergon GS1 Small

サドル:Ergon SMR3-S Carbon

グローブ: Ergon HX2

ペダル: Crank Brothers Eggbeater 11

ヘルメット&サングラス: Limar

ヘッドバンド(汗止め):HALO (ヘイロ)プルオーバー

チェーンオイル:Finishline CeramicWet Lube

メカニックサポート:自転車コーキ屋

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今回から日の丸入りYUKI IKEDAステッカーを貼っています。MTBマラソン世界選手も見据えて、日本を代表として気合が入ります。

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王滝用サドルバッグ中身:
チューブ二本(穴がないか事前チェック済)、
Topeakミニ20プロ(軽量のミニ9プロに変更の可能性あり)、
CO2は29用で25g二本、
CO2用マイクロエアーブースター、パッチキット、シャトルレバー
チェーンリンク、
サドルバッグはエアロウェッジのサイズSストラップタイ
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補給食・ドリンク計画

ウォーターボトル(大)にスポーツドリンク(GU ROCTANE)。

8ozのソフトフラスコ2個にパワージェル梅味各4個ずつと水。

写真にはありませんがバー1本と梅干し1個も携帯する予定です。

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基本、上記の補給のみで考えています。

日中は暑くなる予報ですが、朝はかなり冷え込み寒いので、飲む量は少ないと予想しています。普段の練習時の飲む量、予想される気温を加味するとちょうど良いかなと考えています。レース時間は4〜4時間半くらいかと踏んでいます。毎年、ドリンクを残すことが多いので今回は経験に基づく軽量プランでいってみます。

万が一足りなくなった場合は、天然エイドステーションや最後の補給ステーションを活用する予定です。

普段の食事は動物性食品は極力控え、できるだけナチュラルなものでコンディションを整えています。ちょうどアスリートフード研究家である妻がブログを書いているので参考にしてみてください。↓

王滝へ向けて。池田家の食事のQ&A!

そして、トレーニングの準備はPeaks Coaching Group Japanの中田コーチと共に良くコミュニケーションを取り、スケジュールとメニューを組みました。このままいけば体調を崩すことなく今の最大限のパフォーマンスを発揮できるコンディションで当日を迎えられると思います!

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目標は、自分の今のベストを尽くしきること。

そうすれば自ずと最高の結果がついてくると信じています。

日曜の本番はみんなで今までの自分を超える戦い

「超戦」しましょう!!

私はトップチューブに自分を鼓舞するためにこれを貼りました⭐︎

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そして、レース後にはさらに成長した新しい自分となりましょう!!

それでは会場でお会いしましょう!!

ではでは〜

OldMutual JoBerg2C南アフリカレースレポート

大会名:Old Mutual JoBerg2C(オールドミューチュアル・ジョーバーグトゥーシー)
開催地:南アフリカ・ヨハネスブルグ〜スコットブルグ
開催日時:2016年4月22日〜30日(9日間9ステージ)
総距離:900キロ
総獲得標高:13,266メートル
参加レーサー:約800人
参加国の数:31カ国
国際レーサー数:113人
最高標高地点:1,844メートル
大会ウェブサイト:http://joberg2c.co.za
レースパートナー:ソーニャ・ルーニー選手
結果:ミックスカテゴリー総合4位(http://joberg2c.co.za/ride-details/the-results/
ST1:NA
ST2:3位
ST3:4位
ST4:4位
ST5:4位
ST6:4位
ST7:4位
ST8:3位
ST9:5位

今年最初の海外ビッグレース。今年で7周年、南アフリカ最長のMTBステージレース『ジョーバーグ2C』。9日間でヨハネスブルグから海岸(スコットバーグ)までの900キロを走破する。

このレースの期間だけ開放される保護地域や農場、4つの郡を通過、南アフリカをほぼ斜めに横断する壮大でダイナミックなレースコース。

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©Chris Westgarth-Taylor

さらに、このレースは通過する地域と学校と密着し、基金を募り、子供達への図書館を建てたり、教材をドネーションしたり、様々なチャリティーイベントも行っている。地域の子供達はボランティアでレーサーたちのバイクウォッシュをしたり、チェーンオイルを塗ったり、イベントに積極的に参加し、サイクルスポーツを生で感じ、国際交流を経験できる。

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今年は31カ国からレーサーが集まった。ちなみに日本人は私一人。

私が親友のソーニャ・ルーニー選手(MTB24時間ソロ女性世界チャンピオン)とエントリーした男女ミックスのプロカテゴリーは最も競争が激しく、ほぼ毎日順位が入れ替わるほどの緊迫したバトルを繰り広げた。

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初日の116キロステージはニュートラルで順位は付かないという興味深い設定。足慣らしと他のレーサーたちと交流するには絶好の機会だ。

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二日目からが真のレースがスタート。

ミックスカテゴリーは私たちにとって初体験。経験のあるチームを観察しながら作戦を学びながらレースを進めた。男性ライダーが工具やスペアパーツ、補給を持ち、風除けになり、登り坂では後ろから押したり、アシスト役に徹する。

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©Chris Westgarth-Taylor

だからといって女性ライダーは楽をできるわけではない。むしろ女性ライダーは常に追い込まなくてはいけないので休みどころがなく、男性以上に頑張らなくてはならない。

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©Chris Westgarth-Taylor

このレースは距離が長いため、トレイルよりもダートロードが大半を占め、未舗装路でありながらもロードレース的な展開とフィットネスも要求される。

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©Chris Westgarth-Taylor

大半のトップ選手たちはプロレベルのロードレーサー。ハイスピードで始まる集団のレース展開に苦しめられた。私たちの最大の武器はテクニカルなトレイルでのスキル。テクニカルなセクションで果敢に攻めて表彰台スポットを狙った。

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©Chris Westgarth-Taylor

毎日をワンデーレースかのように追い込み、次の日への余力を残すことは考えず、一日一日を全力で戦った。それほどに勝ちにハングリーに攻め続けた。しかしながら3−4位を争う展開が続く。4位が定位置となり、総合での表彰台が遠のいていく。

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©Chris Westgarth-Taylor

写真は今大会名物の水上に特設されるシングルトラックブリッッジ。湖、海岸、深い川などを渡る時に使用される。ゆっくり行くと後輪が沈んでいき、橋自体も動くので意外とテクニックと度胸が試される。落ちるライダーも続出。このスリル感と水上を走るかのような爽快感がたまらない。

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©Chris Westgarth-Taylor

ソーニャも毎レース後、立ち上がるのが困難なほどに出し尽くしている。

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©Chris Westgarth-Taylor

レース中の疲労以外にも、激しい寒暖差(朝晩で差が30℃の日も!)、テント生活などで体力は削られる。

レース後半では、ソーニャを押すたびに「私がトップの女性くらいにもっと強ければ!ごめん!」と謝ってくる。

私は、「謝るな!うちらは今のベストを尽くしている!これ以上ないくらいに頑張っているのは一番わかっているから!むしろ俺がもっと押す力が強ければ!すまん!」といった感じでお互い励ましあい、ポジティブに前を向いて走った。

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©Chris Westgarth-Taylor

そして、勝ちに対して絶対に諦めなかった。レースは最後の最後まで何が起きるかわからない。

とても辛い展開ではあったがチームワークは日を追うごとに向上し、後半戦では先頭集団に留まる時間帯が長くなった。そして、テクニカルなセクションも増えてきたおかげで自分たちの強みが生きてきた。

ステージ8ではついに3位となり表彰台スポットを再びゲットした。

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九日目のフィニッシュゲートをくぐる最後の最後までベストを尽くしたが、最終の総合結果は4位。

出し切った充実感はあるが、表彰台の3位と4位の差は天と地の差ほどある。特にプロである二人にとってこれほどの悔しさはない。

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©Chris Westgarth-Taylor

表彰台へ上がるライバル達を心から賞賛したが、二人で死ぬほど悔しがった。

とても辛いが、二人とも同じ気持ちだったことはとても心強い。

それほどまでに同じ意識で共に真剣に戦った証拠。彼女とチームを組み、9日間戦えたことを心から誇りに思う。

この悔しい気持ちがあるうちは確実に強くなれる。そして、必ず次に繋がる。

初めて経験するミックスでここまで戦えたことも大きな収穫。この新しいカテゴリーにMTBの新たな可能性も感じた。南アフリカではソロよりもミックスやデュオカテゴリーの方がプロとして格式が高いことも今回初めて知った。

世界は広い。まだまだ知らないことだらけだ。だからこそもっともっと世界を旅し、走り、成長したい。

たくさんの応援とサポートありがとうございました!

次のレースは、5月22日長野県王滝村で開催される日本最大の長距離MTBレース『SDA in 王滝』100kmを予定しております。

引き続きよろしくお願いします!

今大会スポンサー紹介:今まで参加したレースの中で最も運営力を感じるほど、各スポンサーによるサービスが充実していた。過去にこれほどまでの手厚いサポートは見たことがない

  • メインスポンサー:ファイナンシャルプランナーOld Mutual
  • Pyga Bike:メカニック
  • Avisレンタル:レーサーたちのバッグやテントなどを運搬。
  • Seattle CoffeeCompany:は毎日無料で最高のコーヒーを淹れてくれる。カップのゴミを出さないために一人一個大会マグをもらい、それを持っていくと毎日入れてくれる素晴らしいシステムを提供。
  • Karan Beef:高品質ビーフを食事で提供
  • Subaru:大会運営の移動を担当
  • Miele:無料ランドリーサービス(これは非常に珍しく嬉しい!)
  • aQuelle:ミネラルウォーターをサービス
  • N3TC:サポーターやレースの家族の移動を担当。トレイルの整備も担当。
  • Amped.co.za:選手のGPSなどの電子機器用のチャージャーをサービス。
  • Telkom:レース村でWiFiをサービス。
  • City Lodge:ベテラン、マスター、タンデムカテゴリーの賞金をサポート
  • Lanham-Love attorneys:男女ミックスカテゴリーの賞金をサポート

ハイライトビデオの紹介:毎晩ディナー時にその日のハイライトビデオを皆で鑑賞。その手際の良さとクオリティは圧巻。他にも数え切れない良い写真もウェブサイトに掲載されています。

一日目ハイライトビデオ:https://www.youtube.com/watch?v=_g5ajNOWOwU
二日目ハイライトビデオ:https://www.youtube.com/watch?v=Ddxz36nJNxw
三日目ハイライトビデオ:https://www.youtube.com/watch?v=5nXa7-jA7F0
四日目ハイライトビデオ:https://www.youtube.com/watch?v=V3igZIGA0QU
五日目ハイライトビデオ:https://www.youtube.com/watch?v=CohKelZSrAo
六日目ハイライトビデオ:https://www.youtube.com/watch?v=Efokc7AlEfo
七日目ハイライトビデオ:https://www.youtube.com/watch?v=7icFgoj-o5Q
八日目ハイライトビデオ:https://www.youtube.com/watch?v=CohKelZSrAo
九日目ハイライトビデオ:https://www.youtube.com/watch?v=3eqbFdEEYmo

各ステージプロフィル概要:
ST1:116キロ、867mアップ、855mダウン
ST2:93キロ、916mダウン、1001mアップ
ST3:122キロ、1082mダウン、1118mアップ
ST4:93キロ、1706mダウン、1100mアップ
ST5:122キロ、1757mダウン、2241mアップ
ST6:98キロ、1997mダウン、2022mアップ
ST7:82キロ、1356mダウン、914mアップ
ST8:99キロ、2163mダウン、1705mアップ
ST9:84キロ、1551mダウン、854mアップ

レース機材

バイク: Canyon LUX CF 29 チームエディション

ドライブトレイン:SRAM XX1, 32T

タイヤ: Continental X King 2.4 Protection: 前後20PSI

グリップ: Ergon GS1

グローブ: Ergon HX2

ペダル: Crank Brothers Eggbeater 11

ヘルメット: Limar

ボトルケージ: Topeak ShuttleCage CB

チェーンオイル:Finishline CeramicWet Lube

補給食:GUパワーバージェル&VESPAプロSayako’s Kitchen

リカバリー:C3fit コンプレッションソックス

テーピング:ニューハレ

パーソナルスポンサー:

NEW HALE:テーピング

自転車コーキ屋

Peaks Coaching Group Japan

VESPA

パワーバー

THE NORTH FACE

C3フィット

なでしこ健康生活・生きている玄米

ヒロコンフーズ

VITAMIX

HALO HEADBAND:ヘッドバンド

オルタナティブバイシクルズ

民宿 藤屋(王滝村)

百草丸 日野製薬(株)

スポーツクラブ ルネサンス

チームスポンサー:

Ergon

Topeak

Canyon

SRAM XX1ContinentalTires

Primal Wear

Finish Line

Crank Brothers

Chamois Butt’r

Stan’s No Tubes

 

南アフリカ9日間の戦い終わりました!

南アフリカ JoBerg2c 9日間ステージレースついに終わりました。

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9日間、オフロード900キロ、ハードに追い込みました。

毎日限界まで攻めました。

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9日間総合の結果は4位。

表彰台には一歩及ばず。。。

男女ミックスが一番の高額賞金だっただけにものすごくレベルが高かったです。

インターナショナルでプロ中のプロが集まりました。

二人で死ぬほど悔しがっています。

ベストを尽くしたからこその悔しさをかみしめています。

まだこの悔しい気持ちが二人にはあります。

この気持ちがなくなったら競技を止めるでしょう。

だから、二人はまだまだ前へと進みます。

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ソーニャとのチームは最高でした。

高め合いました。

彼女は24時間ソロの世界チャンピオン。ものすごくタフでした。

男女ミックスという特異なカテゴリーでまた新たにMTBの可能性を感じています。

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それにしても9日間の野外キャンプ生活の後のホテルは天国のようです(笑。

暖かいプレッシャーのあるシャワーなど、すごく贅沢です。

南アフリカの大自然の中での雨、強風、極寒、灼熱、いろいろな天候の中でテント生活をしながらの9日間のレースは過酷ですがすごくシンプル。

東京での生活環境の価値やありがたみを痛いほど感じます。

しばし、休みます。

あと数日南アフリカの滞在をエンジョイして、帰国は五日を予定しています!

また詳しいレポートを書くのでよろしくお願いします!

沢山の応援、サポートありがとうございました!

写真:Chris Westgarth-Taylor