ブレック100チームリレーレースレポート

大会名:ブレック100チームリレー
大会ウェブサイト:http://www.warriorscycling.com/races/breckenridge-100/
開催地:ブリッケンリッジ、コロラド USA
開催日時:2016年7月16日
結果: 優勝
距離:53km
獲得標高:1500m
平均標高:3114m
最高標高:3378m
タイム:2時間40分
TSS:191

今レースの目標は2連覇。そして、昨年自分が打ち立てた第2ループの最速ラップの記録を更新すること。

チームメートは昨年と一緒のジェフ・カーコヴ選手(第一走者)、キャレン・ジャーコウ選手(第3走者) 。キャレンは今年からTOPEAK-ERGONレーシングチームに加入。気心が知れた最高のチームメートだ。

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©Sayako IKEDA

私が担当する第2ループはアップダウンが多く、レース中はきついけれども、ワールドクラスの素晴らしいトレイルで乗っているだけでも最高に気持ちがいいコースだ。

カーコヴ選手は朝6時にスタート。第1ループもものすごいコースでいきなり4000m近いウィーラー峠を越える。

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©Eddie Clark Media

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©Eddie Clark Media

予想タイムは2時間40分前後。その時間に合わせてウォーミングアップを入念に行った。

5番手でバトンを受け取る。トップからは約7分離れている。

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©Sayako IKEDA

まずはトップに返り咲くことを目標に最初から全力で追い込んだ。息が上がるのが速い。

コースの平均標高は3000mを超えるので息が上がるのはあたり前だが、この2週間で標高順応はほぼ仕上げることができている。

久しぶりのレース強度に身体全体が悲鳴をあげるが、この強度こそが最大のトレーニングでもある。

順調に順位を上げ、開始45分程度で2位まで追い上げることに成功。

フィーリングは悪くないが、強い向かい風や超ドライコンディションの滑る路面で思うようにバイクを進めることができない。

昨年の自分のタイムより徐々に遅れを取り始める。負けまい、と思いスピードアップを試みるが逆にペースが乱れてスピードに乗らない。

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©Eddie Clark Media

得意のダウンヒルセクションでも浮いた砂がかなり滑ったので安全を重視して慎重に下った。

自分の中ではもどかしい展開だが、オフロードでは同じコースでもその路面状況はその都度大きく変化する。タイムにも大きく影響する。

実際にレース展開はとても良く、1位の選手にも追いつき、単独トップに。MTBはタイムでは計れないところがあるから面白い。

最後までキッチリと足が攣りかけるところまで追い込み、最終走者ジョーコウ選手にバトンタッチ。

昨年の自己タイム更新はできなかったが、今年の第2ループの最速タイムを出すことができた。

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©Sayako IKEDA

ジョーコウ選手も首位を守りきる好走を見せて堂々のフィニッシュ。

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©Eddie Clark Media

さらに嬉しいことにチームに新加入したブライアン・ディロン選手がソロカテゴリーで見事優勝。チームカテゴリーと合わせてダブル優勝となり、TOPEAK ERGONチームUSA最良の日となった。

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©Sayako IKEDA

私の大好きなこのブレックの地で再び優勝できたことは心から嬉しい。

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©Sayako IKEDA

最高のチームメート、沢山のサポート、友人、応援があっての優勝。心から感謝。

ありがとうございました。
13707592_10154384086636151_4172960358340204778_nブレック100のチームレースビデオ↓
アドレナリンが止まらない森林限界を超える天国のようなトレイル、フローなトレイル、息を飲む絶景、素晴らしい運営、高め合える仲間、全てがここにはあります!

レース機材

バイク: Canyon LUX CF 29 チームエディション

ドライブトレイン:SRAM XX1, 32T

タイヤ: Continental Race King 2.2Protection: 前後18~20PSI

グリップ: Ergon GS1

グローブ: Ergon HX2

ペダル: Crank Brothers Eggbeater 11

ヘルメット: Limar

ボトルケージ: Topeak ShuttleCage CB

チェーンオイル:Finishline CeramicWet Lube

補給食:GUパワーバージェル&VESPAプロSayako’s Kitchen

リカバリー:C3fit コンプレッションソックス

テーピング:ニューハレ

パーソナルスポンサー:

NEW HALE:テーピング

自転車コーキ屋

Peaks Coaching Group Japan

VESPA

パワーバー

THE NORTH FACE

C3フィット

なでしこ健康生活・生きている玄米

ヒロコンフーズ

VITAMIX

HALO HEADBAND:ヘッドバンド

オルタナティブバイシクルズ

民宿 藤屋(王滝村)

百草丸 日野製薬(株)

スポーツクラブ ルネサンス

チームスポンサー:

Ergon

Topeak

Canyon

SRAM XX1ContinentalTires

Primal Wear

Finish Line

Crank Brothers

Chamois Butt’r

Stan’s No Tubes

 

アウトドア天国ブレックでの生活スタート!

私の第二の故郷アメリカコロラド州。留学をきっかけに10年近く住んでいました。

帰国後も毎夏訪れている素晴らしい場所です。

特にここ4年合宿地としてチョイスしているブリッケンリッジ(通称ブレック)はMTB環境、生活環境、コミュニティ全てが最高です!

滞在している場所の標高が約2900メートルとかなりの高地なので順応にはやはり時間がかかります。パワー値はFTPを基準にすると東京で計測するよりも約15%低くなります(私の場合)。平地と同様の通常トレーニングがこなせるようになるまで約2週間を要します。個人差はありますが私の場合は例年そのくらいかかります。

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今回のコロラド滞在で最も重要なレースは3連覇がかかった「テルユライド100」。テルユライドもほぼ変わらない標高。準備期間は約3週間。

今年も全米から強敵が集まりますが優勝以外は見ていません。そのためにも例年以上に慎重にコンディショニングとピーキングをしています!

しかし、目が三角になりすぎているとストレスもあるので楽しみながらトレーニングを行うのも大切です。

今回もお世話になっているテツさん(右)、スリランカでも一緒だったタイラー(左)とトレイルライドへ。

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相変わらずテツさんは速い・・・。特にダウンヒルのスキルは凄すぎます。日本食レストランオーナー・トップ寿司シェフにしてこのライディングレベルはリスペクトしかありません。まだまだ学ばさせてもらっています!

ブレックのトレイルの数、距離、種類は無限です。毎年来ていてもトレイルは増えるし、整備が行き届き、飽きることがありません。

例えば昨年できた滞在先から5分の場所にできたMTBの初級パーク。↓

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私のトレーニングのルーティンは、最初に基礎の動きをここのパークで行ってからインターバルなどのトレーニングを始めます。

子供達に混じってやっています。子供達がうまくてこちらが教えてもらっていますw

タウンの周りのトレイルも整備が行き届き、MTB乗りが愛を込めて作ったコースが縦横無尽にあります。

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バックカントリー系トレイルも充実しています。

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USチームマネージャーのJeffとビッグライドへ。13529044_10154350370836151_6268081573582470619_n 13615239_10154350339991151_2467560171255174883_n

 

標高4000メートル近くまで行く森林限界を超えたトレイルなどなど。

こんな最高のロケーションでのライドはきっついトレーニングのご褒美となります!

という感じで今年も最高の環境・家族・仲間と共に過ごすブレックでの夏が始まりました!

コロラドの素晴らしい世界をこれからどんどんアップしていきたいと思います。

Instagramフェイスブックではほぼ毎日こちらでの様子を発信しているのでよろしくお願いします!

魅惑の国スリランカのハイライト!

優勝したランブル・イン・ザ・ジャングル4日間レースのショートバージョンのハイライトビデオが届きました!

必見です!とにかくかっこ良くレースを的確にまとめてあります⭐︎

そして、産経デジタルの「はらぺこサイクルキッチン」の最新記事でもスリランカのレース、そして食を中心としたレポートも掲載されているのでぜひご覧ください!↓

はらぺこサイクルキッチン<64>健康指数の高い国、スリランカ。食の魅力と強靭な肉体を持つ男達

 

 

そして、大会の素晴らしい写真が届いたので掲載します!臨場感あふれる素晴らしい写真です!撮る方がうまいとこんな私でも多少かっこよく見えるな〜(笑

写真提供・クレジットはLucia Griggiさんです。

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成田からの直行便もあり、4日間とステージレースの中では比較的短く、基本ホテルに泊まれるのでステージレースに興味がある方には最初のステージレースとしてはとてもお勧めできるレースです!

また戻りたい国、またチャレンジしたい。そう思わせてくれる魅惑の国スリランカ。

今回の参加者もリピーターが大半でした。

皆さんもスリランカの大自然を舞台に自分を超えるチャレンジ「超戦!」してみませんか?

UCI MTBマラソン世界選手権レースレポート

大会名:UCIマウンテンバイクマラソン世界選手権
大会ウェブサイト:http://www.roclaissagais.com
開催地:レサック、フランス
開催日時:2016年6月26日
結果: 104位
距離:90km
獲得標高:3130m
タイム:4時間59分42秒
TSS:343

今年で6年連続日本代表として出場するMTBマラソン世界選手権。

激しいバトルを制して優勝したランブル・イン・ザ・ジャングル4日間ステージレースを終えてから1週間で世界選手権。かなりタイトなスケジュールだが、どちらも絶対に外せない大切なレースだ。

スリランカからフランスへの移動、コース試走、休養。この1週間を綿密に計画して当日にベストコンディションを持ってこられるように調整した。

月曜日の夕方に会場となるフランス・レサックに到着、火曜・水曜でコース試走、木曜、金曜で休養、土曜に軽く刺激を入れて日曜日に本番という流れを作った。

スリランカの4日間レースはダメージも大きかったが、高い負荷をかけた最高のトレーニングでもある。しっかりと回復さえ間に合えばコンディションは上がるはずだと信じていた。

前日の軽い刺激入れのライドでは、「もっと乗りたい」と感じさせるとても良い足のフィーリングと精神状態まで戻っていた。前夜のディナーには旧友と久々に再会し、心も和み、レースに向けてとても良い流れができていた。

当日、約3時間前にしっかりと朝食を摂り、約1時間半前に会場に入り、軽くウォームアップを行い気持ちを高める。ゼッケン番号は149。スタートポジションはUCIポイントがないので最後列だが気持ちはネガティブではない。ここからどれだけ順位を上げてやろうかと逆にワクワクすらしていた。

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スタートから予想通りの高速な展開。肩と肩がぶつかり合うほどの密集した状況なのでペースが落ち着くまでは無茶はせずに流れに乗った。

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林の中のウェットなトレイルに入ると、前が詰まり始めるが、つまずく選手たちをパスして順位を少しずつ上げていく。ここで前輪の違和感に気付く。泥のせいで柔らかく感じていたと思っていたらどうもスローパンクで空気が抜けているようだ。

最初のテックゾーンがそこまで遠くなかったので、慎重にそのまま走り続けた。テックゾーンでCO2をもらい、空気を充填してシーラントで空気漏れがふさがるのを待った。数回繰り返したところでようやく漏れが止まってくれた。

順位はおそらくほぼ最後尾と振り出しに戻ってしまった。焦り、悔しいが、心はまだまだポジティブだ。ここから新たに仕切り直し、追い上げを再スタートした。

追い込みをかけ、少しずつ順位を上げるが、感覚とは裏腹にスピードとリズムが思うように乗ってくれない。

補給ポイントで前との差を聞くが、詰めるどころか離れていく。

入念なサポート計画を立てて5つものポイントで補給をしてくれている清子と友人。スムーズな補給以外に、順位、前とのタイム差、撮影、そして励ましの言葉もくれる。最高のチーム体制だ。感謝しかない。そして、そのサポートに最高の走りで応えたい。

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©Yoshito Takeuchi

しかし、今の私の走りは気持ちと反比例していく。パワーが出ないだけでなく、リズムも悪く、シングルトラックで渋滞の落車に巻き込まれ2回のクラッシュ。情けない自分に怒りすら覚えた。

ここは1年に1回の世界選手権の舞台。そんな状況であろうと日の丸を背負っている以上絶対に諦めるわけにはいかない。腐っている暇など一瞬たりともない。

「必ずエネルギーが湧いてくる時がくる。いつもの調子ならば後半で勝負できる。」そう信じ続け、最後の長い登りで順位を上げる良いイメージを頭の中で描いた。

現実は甘くなかった。最後の長い登りに差し掛かると、挽回どころか、足はさらに動かなくなり、視界もチカチカし、完走すら怪しい状態となっていた。

やはり先週の芯に残った疲労が抜けていなかったのか?

ハンドルバーに書かれた「100人は抜く!這い上がれ!」の言葉が皮肉にも心に重くのしかかる。

まだレース中。後悔するには早すぎる。ネガティブな考えに負けそうな自分に喝を何度も入れる。心身共に限界に追い込まれていた。

まっすぐ走ることすら困難な状況で頂上にある最後の補給ポイントへたどり着く。

清子と友人は変わらずに大きな声で「最後まで!頑張れ!」と最高の応援とサポートをしてくれる。もらったドリンクも重要だが、それ以上に心からの励ましの言葉のエネルギーの方が私にとって一番の力となった。

本気のサポートには本気の走りで応えたい。その一心でフィニッシュラインまで今のベストを出し尽くした。

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結果は104位。過去の世界選手権出場歴で最低の順位。

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はっきり言って目も当てられない酷い結果。いろいろなことが重なってしまったが、言い訳はできない世界。結果が全て。世界選手権を日本代表で走るということはそういうこと。

上位で勝負する準備を必死にしてきたのに本番でその力を発揮することができなかった完全なる自分のミス。「仕方ない」とは決して思えない。

真摯に受け止めなければいけない現実。

今回の経験を活かして次へ・・・。レースレポートでは月並みのような言い回しだが、それに尽きるのも事実。

経験が活きていることを結果で証明することもレーサーの仕事だ。

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仮に来年同じようなレーススケジュールが組まれた時にどのようにコンディショニングを改善できるか。今からシミュレーションする必要がある。記憶が薄くなる前にしっかりと今回のシチュエーションを書き記しておきたい。

結果で応えられなかった今年の世界選手権。

同じことは繰り返さない。

これは約束したい。

たくさんの応援とサポートありがとうございました。

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今回、共に戦った日本代表の門田選手(GIANT)とフィニッシュ後。門田選手も海外のマラソンレースに積極的に参戦し、日本でも長距離レース開催をするなど素晴らしい活動をしている。海外ではメジャーな種目となっているMTBマラソン。世界選手権に挑戦し続け、結果を出すことで日本でのマラソンの知名度を上げ、地位を築いていきたい。

今はアメリカはコロラド州に移動しております。まずは芯に残った疲労と落車のダメージを完全に回復させ、次の3連覇がかかったテルユライド100に向けてトレーニングを開始いたします。

引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

写真:Sayako Ikeda

レース機材

バイク: Canyon LUX CF 29 チームエディション

ドライブトレイン:SRAM XX1, 30T

タイヤ: Continental Race King 2.2Protection: 前後18~20PSI

グリップ: Ergon GS1

グローブ: Ergon HX2

ペダル: Crank Brothers Eggbeater 11

ヘルメット: Limar

ボトルケージ: Topeak ShuttleCage CB

チェーンオイル:Finishline CeramicWet Lube

補給食:GUパワーバージェル&VESPAプロSayako’s Kitchen

リカバリー:C3fit コンプレッションソックス

テーピング:ニューハレ

パーソナルスポンサー:

NEW HALE:テーピング

自転車コーキ屋

Peaks Coaching Group Japan

VESPA

パワーバー

THE NORTH FACE

C3フィット

なでしこ健康生活・生きている玄米

ヒロコンフーズ

VITAMIX

HALO HEADBAND:ヘッドバンド

オルタナティブバイシクルズ

民宿 藤屋(王滝村)

百草丸 日野製薬(株)

スポーツクラブ ルネサンス

チームスポンサー:

Ergon

Topeak

Canyon

SRAM XX1ContinentalTires

Primal Wear

Finish Line

Crank Brothers

Chamois Butt’r

Stan’s No Tubes

 

ランブル・イン・ザ・ジャングル4日間ステージレース総合優勝レースレポート

大会名:第二回 ランブル・イン・ザ・ジャングル 4日間ステージレース
大会ウェブサイト:http://theyakattack.com/rumbleinthejungle/
開催地:スリランカ
開催日時:2016年6月12-18日
結果:
4日間総合: 優勝
ステージ1、 優勝:74km 獲得標高2386m, TSS 216
ステージ2、 2位:65km 獲得標高2166m, TSS 187
ステージ3、 2位:67km 獲得標高2411m, TSS 216
ステージ4、 2位:74km 獲得標高1046m, TSS 145
タイム:13時間52分12秒(4日間合計)

2年越しで戻ってきたスリランカ。前回出場では4位で惜しくも表彰台を逃す結果だった。

「勝ちたい」

その思いだけをぶつけにこの地に戻ってきた。

早めに現地に入り、40度近い蒸し暑い気候に身体を慣らした。軽いインターバルで刺激を入れた身体は反応も良く、足も軽く感じる。しかし、4日間の長丁場、しかもスリランカのアドベンチャーなコース、何が起こるかわからない。実力だけじゃない運の力も身につけて初めて勝利に近づくことができる。

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© Lucia Griggi

ステージ1:

たくさんのギャラリーと声援に見送られながらパレード走行でスタート。

13443262_1231124323566798_1284932832291438045_o© Lucia Griggi

先導バイクが消えると、一気にスピードが上がり、先頭集団が形成される。

ネパールの絶対王者アジェイ・パンディットチェトリ選手、オーストラリアのピーター・バット選手、日本のアルバート・キクストラ選手、そして私。

平地区間では様子見の展開が続く。

大きな川を横断するところでアタックをかけてピーターと二人で飛び出した。

一時後方が見えなくなるほど離すが、ここで二人で痛恨のコースミス。

致命的になる前に気づき、すぐに引き返す。15分ほどのタイムロスでアジェイ選手に再び追いつき、振り出しに戻る。

足が軽い。周りは辛そうな表情だ。

後半の1時間半以上続く長くきつい登りで勝負をかけようと思っていたが、ここが勝負所と判断し、再びアタックをかけて単独で飛び出した。

長い登りへ突入。この時点で気温は40度近い。照り返しも強く、斜度も20%以上、岩もゴロゴロ、ケイデンスが30を割るところもあった。地獄ようなキツさだ。

淡々と自分のペースで登り続けた。初日でタイム差を一気に離してやると心に決めていた。汗の流れる量が尋常ではない。極度の暑さと疲弊で意識が飛びそうになるところを気力で持ちこたえてとにかく追い込み続けた。

永遠に感じた登りを終え、フィニッシュへ向かう細かいアップダウンで足が攣り始める。しかし、自分にとって今日が勝負の日。決してスピードを緩めるわけにはいかない。

固まろうとする足に喝を入れながらフィニッシュラインをまたぐその瞬間まで出し切った。

初日、ステージ優勝を飾った。

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最大のライバル、アジェイから約35分を離すことに成功。しかし、今回の総合争いの敵は実は他にもいた。

今大会はカテゴリー分けがないぶん、40歳代には12%、50歳代には20%、女性には20%のタイムボーナスが引かれるのだ。このタイムボーナスのルールで順位は大きく入れ替わる。

タイム差を作ることに成功はしたが、油断は決してできない。そして、ワンデーレースのように追い込んだ身体のダメージが気がかりだ。

 

ステージ2:

スリランカを代表するリプトンの紅茶の茶畑のエリアを走破する二日目。その高低差と斜度は想像を絶するほどきつい。

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初日実力を出し切れていなかった登りが絶対的に強いアジェイがその実力を発揮する。スタートから軽やかに激坂をダンシングで登っていく。

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© Lucia Griggi

私の調子も悪くないが徐々に離されていく。イメージではタイム差の余裕を生かして後ろについていこうと思っていたがとても付いていけない。強い。

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©Sanka

チェックポイント毎にタイム差を聞くがどんどん離されていく。3分、6分、8分。

大きく垂れることもなく、悪くない走りだったが詰めることができずに2位でゴール。

ステージ3:

おそらくレース中一番のきついレイアウト。スタートから約16キロのガレた登りが延々と続く。

この日もアジェイの登板力が光る。遠い視界には入るがその姿は遠い。

そして、昨日の3位で終えているもう一人の若手ネパールライダー、ラジクマが私の後ろにべったりと付いて登る。やはりネパールライダーは登りが非常に強い。

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© Etienne Van Rensburg

この日の風が、スリランカでも近年稀に見るほどの強風だった。何度か飛ばされそうになり、バイクを降りなければいけないほどだった。

ラジクマが後ろから必死の形相で迫るおかげで「こっちもまだまだま負けられない!」という意識が強くなり、自分をさらに追い込むことができた。ライバルの存在は自分の力を最大限、いやそれ以上の道の力を引き出してくれる。ありがとう。

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© Lucia Griggi

後半のアップダウンでラジクマを引き離して見えないアジェイの姿を追うが、追い付けないまま2位でフィニッシュ。

アジェイからはなんと12分差をつけられていた。なんという強さだ。

ステージ4:

総合2位につけるアジェイとのタイム差は約10分。総合1位の座は決して譲れない。

今日は何が何でも調子が上がっているアジェイに付いていきたい。最初の8キロの坂をなんとしても離れず終えたい。

全身全霊で登り始めるが数キロでアジェイの後ろ姿が少しずつ遠のいていく。さらにラジクマに抜かれ、ピーターにも抜かれてしまう。

アジェイはその二人も引き離し、いつものように軽やかにスルスル急勾配の坂を綺麗に登っていく。ラジクマ、ピーター、私は10〜15秒間隔くらいでそのあとの追った。

前へ行きたい心とは裏腹にパワーが出ない。

それでも気力のみで頂上では前の二人とドッキングし、超ロングダウンヒルへと突入。ピーターと私はフルサスの特性を生かし、先頭交代をして超高速でアジェイを追った。

スリランカの小さな村々を通り抜ける。この雰囲気がとても好きだ。

しかし、この日の調子の良いピーターのペースについていくのが非常にきつかった。昨日はラジクマ、今日はピーターのおかげで自分一人では出せない追い込みをすることができていた。

親友でもあるピーターは私が千切れそうになると「カモン!」と励ましの激を飛ばしてくれる。その度にそこから雑巾から最後の一滴を絞り出すかのように再び追い込んだ。死ぬほど辛いのだが、彼には感謝しかない。彼の言葉がなかったらそこで緊張の糸が切れて大きく遅れていたことだろう。

最後の10キロ近くは舗装路で先頭交代で協力し合いながら展開した。

最終日フィニッシュはピーターと並んでの同着2位。

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© Lucia Griggi

この日ステージ優勝したアジェイには約2分差で負けたが、

トータルでは10分差で逃げ切った。

念願だった総合優勝を手にすることができた。

しかしながらアジェイは本当に強かった。ネパールというサイクリングにおいて決して恵まれていない国でここまで強くなっている彼にはリスペクトしかない。まだ26歳。これからどんどん世界に出て経験を積み、成長してこの強さを世界へ魅せて欲しい!ライバルながら心から楽しみで応援したい選手だ。

初日に限界の限界まで追い込んで生んだタイム差で優勝を勝ち取ることができた。作戦通りではあったが、3日間2位という結果ははっきり言ってすごく悔しいのも事実。完全優勝をしたかった。やはり勝負の世界は甘くはない。

そして、今回は高め合ったライバルの大切さにも心から感謝だ。辛い時に本気でプッシュしあえる彼らのおかげでまた一回り成長できた。

そして、レースが終われば笑って語り合える親友になる。今回もまたスリランカから広く深いMTBの世界の輪が広がっていく。

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© Lucia Griggi

これだから世界のステージレースはやめられない。

盛大に行われた表彰式ではスリランカ航空のCEOも出席し、メダルや賞金の授与を行った。こんなにも輝かしい表彰式は珍しく、この場で頂上に立てたことを心から誇りに思う。

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私の優勝賞金は$4000、ステージ優勝賞金$500、そして11月に行われるネパールヤックアタックに招待される($3995)。総額にして日本円で約100万円以上。

しかし、スリランカのMTBに対してのプロスポーツとしての尊重と認識は素晴らしいものがあった。とても未来がある視野で、選手に対しての態度や扱いもものすごい愛に溢れている対応だった。

今大会の様子はすぐにテレビや新聞でも取り上げられているのも注目したい。選手、大会、国、スポンサー、メディアの良い関係が構築されている。

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MTBのレースの楽しさだけでなく、プロスポーツとしての可能性を感じさせてくれるとても大切な経験となった。

今回の優勝は私の選手人生の中でもとても大きなタイトルとなった。

ありがとうスリランカ。

そして、私の優勝を支えてくれた全ての人たち、応援してくれた人たちに感謝。

ありがとうございました!

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Special thanks to Srilankan Airline (スリランカ航空)!

写真のギャラリーやビデオもアップしたのでぜひ下記のポストもご覧ください!

魅惑の国スリランカのハイライト:http://yuki.bikejournal.jp/?p=5902

レース機材

バイク: Canyon LUX CF 29 チームエディション

ドライブトレイン:SRAM XX1, 32T

タイヤ: Continental Race King 2.2Protection: 前後18~20PSI

グリップ: Ergon GS1

グローブ: Ergon HX2

ペダル: Crank Brothers Eggbeater 11

ヘルメット: Limar

ボトルケージ: Topeak ShuttleCage CB

チェーンオイル:Finishline CeramicWet Lube

補給食:GUパワーバージェル&VESPAプロSayako’s Kitchen

リカバリー:C3fit コンプレッションソックス

テーピング:ニューハレ

パーソナルスポンサー:

NEW HALE:テーピング

自転車コーキ屋

Peaks Coaching Group Japan

VESPA

パワーバー

THE NORTH FACE

C3フィット

なでしこ健康生活・生きている玄米

ヒロコンフーズ

VITAMIX

HALO HEADBAND:ヘッドバンド

オルタナティブバイシクルズ

民宿 藤屋(王滝村)

百草丸 日野製薬(株)

スポーツクラブ ルネサンス

チームスポンサー:

Ergon

Topeak

Canyon

SRAM XX1ContinentalTires

Primal Wear

Finish Line

Crank Brothers

Chamois Butt’r

Stan’s No Tubes