京都ゆぶね「春よ恋ひ」4時間エンデューロソロ・レースレポート

大会名:京都ゆぶね「春よ恋ひ」4時間エンデューロ
大会ウェブサイト:http://main.846.info/?eid=1244095
開催地:京都府和束町湯船森林公園TOPEAK MTB LAND
開催日時:2017年3月19日
結果:1位(ソロ)、2位(チーム含む総合)
レースデータ:Training Peaks
周回数:22周(51.5km)
総獲得標高:2850m
TSS:284

1周距離2.3キロ(獲得標高約130m)のコースを4時間以内に何周回できるかを競うレース形式。コースの大半はシングルトラック、登りの斜度はキツく、下りもテクニカル度が高く、気を抜くことができない設定。流れさえつかめばものすごい楽しいコースだ。

私は1人で4時間をレースする「ソロ」でエントリー。

今回は「池田祐樹に勝ったで賞」を設けてあり、ソロ・2人以上のチーム関係なく私の周回数を上回ったら豪華賞品をゲットできる。

もちろん出走する以上は全力、そして、私の世界を見据えた走りを皆に見せたいという強い気持ちがある。だからこの賞は簡単にはゲットさせない。

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1周目は全日本Jr.チャンピオンの山口創平選手(Pro Ride)と2人全開ペースで飛び抜ける。山口選手はとても俊敏でありながら柔らかく速い。自分とはまた違うスタイルの走りに感心しつつ、真後ろにつかせてもらいながら観察させてもらった。私の弱点はスタートダッシュ。それを克服するために積んだ冬のトレーニングの成果をテストするためにも、ソロでありながらスタートから全開で行こうと決めていた。

2周目に入るとすでに独走状態。しかし、どこまで全開でいけるかを見るために足は緩めずに追い込み続ける。

とてもきつく、一人でモチベーションを保つのは難しいが、目の前に世界の強豪ライダーがいると仮想して見えない敵をひたすらに追った。

周回を重ねていくとコース上にいる他ライダーの方達と励ましあったり、プロの走りを間近で見てもらったり、とアクションがあるのもこのレースの魅力だ。

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ラップタイムを意識し、タイムが落ちないように毎周回記録する。1分以内に差は抑える。

2時間あたりだろうか、ソロでは独走トップだが、エリート2人チームが総合2位に1分少々で迫ってきているとサポーターから情報が入る。

正直驚いたが、心にスイッチが入り、再びラップタイムを10分台に戻して引き離そうと試みる。

しかし、相手チームは2人で交代をしながらレースをしているので勢いは衰えない。

こちらは前半の全開ペースのツケか、中々ペースが上げられない。維持をするのが精一杯。

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©Takuya Adachi

しかし、これこそがレース。

限界を感じさせてくれて、それを超える戦いこそが真のレース。

まさに「超戦」。

昨年は、ここまで追い込まれる展開はなかった。

今回は「池田祐樹に勝ったで賞」の対象はソロだけでなくチームでの挑戦状も受けて立つと公言した。

相手が2人だろうと4人だろうと関係なく勝つ。

2対1の真剣勝負。これこそが自分の望んでいた展開だった。

4時間のうち3時間が経過。まだギリギリでリードを保っている。

相手チームは30秒以内に迫り、ポイントポイントで視界にも入ってくる。

残り1時間を切る。逃げ切ってみせる。いや、引き離してみせる。

相手チームが交代したタイミングだろうか、

勢いよく真後ろまで迫られ、その流れでついにリードを許してしまう。

ついていくことができない。心では相手にしがみついているが足が残っていない。

みるみるうちに後ろ姿が離れていく。

それと同時に身体が鉛のように重くなっていく。

あと、約45分。

諦めるにはまだ早いが、相手はチーム。リレー交代できると考えると「ここからの逆転は難しいのでは?」と弱気な考えが頭によぎる。絶対に負けたくないという強いエゴとの葛藤。冷静になれない。

登りの斜度が余計にきつく見えたり、今まで難なく乗り越えていた木の根にもつまづく。

「すげえ情けねえ姿。」

「今のこの姿で世界で戦えるのか?」

「いや、無理だろ。」

「じゃあ、どうすんだよ?」

「とりあえず腐っている場合じゃねえだろう。」

「今の目の前のベストを尽くせよ。」

「コンマ1秒でも前へ進んでみろよ。」

落ちかけたラップタイムを持ち直す。

どんなに落ちてもラップタイムは12分以内に抑えてみせる。

抜かれてからのラスト4周の走りはヘロヘロで客観的に自分を見たら目も当てられなかっただろう。でも、それでも前へ進まなければいけない。

結果はソロ1位。総合は2位。

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©Satoru Yamashita

まだまだ思い描いていた絶対的な力がなかった。

ねじ伏せられなかった。

弱い自分を直視して向き合うことはすごく難しい。

でも、成長するためには絶対に目を逸らしてはいけない。

これから始まる本格シーズン前に、

心身の限界を超えた状況を経験できたことは大収穫だ。

最後までベストを尽くして、高め合って、戦ってくれた相手チームには心から感謝。ありがとう。

今回、将来有望なジュニアやエリートレーサー、様々な層の方たちと同じコースを共有し、レースをしたことで色々なことを感じた。

今回ソロで22周したのは私のみ、チームでも1チームのみ。

しかし、私も海外へ出ればいちチャレンジャー。周回遅れになるレースもある。コテンパンにされる。

世界は広い。強い。厳しい。しかし、可能性に満ち溢れている。

世界を視野に考えている若者マウンテンバイカー。

日本の外に広がっている世界を見据えてほしい。フィールドは地球。

一度きりの人生。

今のこの瞬間を思い切り謳歌してほしい。どんどんチャレンジしてほしい。

私は海外チーム所属で国内を走るチャンスは少ない。だから人前で走るときはイベントだろうとなんだろうと最高の走りをすると心がけている。

本気の走りを見てもらいたいし、それが皆の刺激となり、次のステップへの気づき、チャンスとなってほしいと心から願っている。

本気で走ること、生きることでしか伝わらないことを感じてほしい。

今回の素晴らしい機会とイベントを作ってくれた大会運営の皆様、一緒に経験を共有してくれた皆様、献身的にサポートしてくれた皆様、心からありがとうございました。

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4時間ソロ表彰式。まずはシーズン1勝目!17362471_1206147862836097_6604848433637013417_n

ラップタイム。C7SP1gVV4AAQVw3.jpg-large

次戦は、4月28〜30日・アメリカ・アリゾナ州プレスコットで開催される「ウィスキー・オフロード」を予定しております。

引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

池田祐樹
〜超戦〜
TOPEAK ERGON RACING TEAM USA

レース中機材・装備:
バイク: Canyon LUX CF 29 チームエディション
フォーク・リアショック:Rock Shox RS-1Monarch XX
ブレーキ:SRAM Guide RSC
ドライブトレイン:SRAM XX1, フロント32T
タイヤ: MAXXIS IKON 2.2 EXO: 前後20PSI
シーラント:Stan’s NoTube Race Sealant
グリップ: Ergon GS1
グローブ: Ergon HX2
サドル:ERGON SMR3 S Pro Carbon
ペダル: Crank Brothers Eggbeater 11
ヘルメット: Limar
工具・サドルバッグ・ボトルケージ: Topeak
チェーンオイル:Finishline
補給食:GUパワーバージェル&VESPAプロSayako’s Kitchen
ソックス:C3fit 
テーピング:ニューハレ
ケーブル/ワイヤー:JAGWIRE
ヘッドバンド:Halo II (ヘイロ II) プルオーバー
チームジャージ:Primal Wear

パーソナルスポンサー:
NEW HALE:テーピング
自転車コーキ屋
Peaks Coaching Group Japan
VESPA
パワーバー
THE NORTH FACE
C3フィット
なでしこ健康生活・生きている玄米
ヒロコンフーズ
VITAMIX
HALO HEADBAND:ヘッドバンド
オルタナティブバイシクルズ
民宿 藤屋(王滝村)
百草丸 日野製薬(株)

チームスポンサー:
Ergon
Topeak
Canyon
SRAM XX1
Primal Wear
Finish Line
Crank Brothers
Chamois Butt’r
Stan’s No Tubes