レッドヴィル100レースレポート

レース: Leadville Trail 100MTB
開催日時:2014年8月9日 午前6時30分
結果:28位
時間:7時間26分14秒
レース距離:100マイル(160キロ)
獲得標高:約3000メートル
場所:アメリカ・コロラド州・レッドヴィル
コースコンディション: 曇り/晴れ
大会ウェブサイト: http://www.leadvilleraceseries.com/mtb/leadvilletrail100mtb/

今年で8回目となるレッドヴィル。今年の目標は最低でも一桁順位でのフィニッシュ、そして7時間を切ること。

フィットネスは着実に上がっている。あとはそれを100%発揮し、スマートなレース展開をこなすのみ。

年々大きくなるこの大会。北米では一番規模の大きいレースだ。

TOPEAK ERGONレーシングチームも最強メンバーで参戦。

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朝、6時過ぎからスタートに選手達が並び始める。

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標高が3000mあるので朝の気温はたった3-4℃。

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しかし、アドレナリンでそこまで寒さは気にならない。

6時半ジャスト。160キロのバトルが始まった。

このコースは40マイル過ぎからが勝負。前半のオーバーペースを避けるために冷静にレースを進めた。

しかし、遅れ過ぎてはいけないので限界一歩手前のペースで追い込む。思いきりこぎたいがここは我慢の時。

TOP15あたりの位置で最初の登りSt. Kevinを終える。

昨年と比べ、同じくらいの位置にいながらもまだまだ余裕を感じる。

舗装路セクションと平坦ではなかなかグループのペースが上がらずもどかしくも感じたが、「後半勝負」と決めて焦る気持ちを抑えてエネルギーを温存。

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©Angel King

2つ目の登りが始まった時に集団のペースが遅くなったので、ここで単独で飛び出し、ペースアップ。ここでも熱くなりすぎず、焦らずにパワー値をコントロール。

前のグループがちらほら見えてきた。下りに入れば前のグループを捉えることができると確信。

コース上おそらく一番テクニカルな下り「パワーライン」が始まる。

冷たい空気を切りながら集中力を高める。

前のライダーを1人パス。

まだまだイケる。

次の前走者に近づき抜かすチャンスを伺う。

ここで予測不可能な事態が起こった。

前のライダーの前輪がパンク。コントロールできなくなったライダーは左右にぶれ始め、追突寸前。

高速でラインも見えない状態で避けるために左にずれたところ、前輪が滑りコントロールを失ってしまった。

次の瞬間にはバイクから左前方に放り出され激しく地面に叩きつけられてクラッシュ。

左半身を強打し、呼吸が戻らない。

暫く横たわったまま動けなかった。

声をかけてくれるレーサー達にジェスチャーで一応息があることを伝える。

ゆっくりと立ち上がり、骨折などの大けがをしていないかを確認。

分かる範囲では打撲、擦り傷、左膝・足首の捻挫。

コース脇に避難し、座って痛みが引くのを待った。

どの位のライダーに抜かれ、どれ位の時が経ったのだろうか。

この時点ではレース続行は不可能だと考えた。

バイクの方はハンドルバー、サドルなどが曲がった程度で乗車は可能のようだ。

何とか下りだけ我慢してライドし、下にいるだろうコースマーシャルにレースから棄権することを伝えようと考えた。

次々と抜いてくライダー達の隙間のタイミングをみて、ゆっくりとバイクに再び乗りはじめた。

ペダルを回すと強い痛みがある。しかし、下りはなんとかいける。前走者たちを細心の注意を払いながらパスしてこなしていった。これで次第に順位が上がり始め、下り終えたときにはかなりの人数を抜いていた。

周りのライダー達にも励まされ、ほとんど切れていたモチベーションが再び上り、アドレナリンも大量に分泌され始めた。

まだいけるかもしれない。

左足をかばいながら、痛くない動作を模索しながらチェイシングを開始した。

補給ゾーンで待つSayakoから53位と告げられる。目標からは程遠い順位だ。

しかし、この状況でどこまでいけるか。それが逆に自分の中に火をつけた。

コース上で一番長い登りコロンバイン・マインで着実に順位を上げて行った。

第3フィードでは20番台後半まで取り戻した。

しかし、レース最後の長い峠でその勢いが衰え始める。

ネガティブな思考が頭をよぎり、心の中で葛藤を繰り返す。

「こんな無茶してケガが悪化したらどうする?」

「まだ重要なレースはまだこの後あるぞ?」

「無理して中途半端な結果出して意味はあるのか?」

「なんでレースを続けているんだ?」

「プロなりのスマートな決断が必要なのでは?」

・・・・・・・・

「プロってなんなんだ?結果を出すだけなのか?」

「いや、そんなのは俺のスタイルではない!」

どんな状況でも順位でも走れる身体とバイクがあれば諦めたくない。

レベルはどうあれ、どんなに辛くても、足が攣っても、血を流しても、「強い」ライダー達は一心不乱にフィニッシュを目指している。それが例え最終走者でも。そんな全てのライダー達にも負けたくない。

ビリッケツでも最後まで全力を尽くすライダーでありたい。それが私なりのプロのスタイル。

こんなネガティブな思考が頭をよぎったことが恥ずかしい。”プロ”になり少しおごっていたところがあったのかもしれない。

初めてレッドヴィルに出たときは風邪を引きながらも完走を目指し、8時間48分で胸を張ってゴールした。あの時と変わらずに、自分に負けずに、妥協せずに、同じように堂々と胸を張ってフィニッシュしたい!

その答えは至ってシンプル。今のベストを尽くすだけ。

クラッシュも痛みも弱さも全て受け入れて最後までただガムシャラにこいだ。

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28位。

7時間26分14秒。

はっきり言って遅い。ひどい結果。

けど、妙に清々しかった。

こんな順位だったけれどガッツポーズまでしてしまった。

自分のアイデンティティを思い出させてくれるきつくも素晴らしいレースだった。

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バイクから降りると激痛が左半身を襲う。

私のヒーローであるデイヴが支えてくれた。

本当にありがとう。

私がこんな状況でも信じて諦めずにサポートや応援してくれたすべての人に感謝。

レース中に折り返し地点からすれ違ったライダー達の頑張っている姿には本当に勇気付けられた。

心から感謝。

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今年で8個目となるビッグベルトバックル(9時間以内フィニッシャーのみに進呈)。また思い入れがある逸品となった。

皆に応えるためにも私のスタイルを貫き、MTBの可能性を伝えていきます!

ありがとうございました!

レース機材

バイク: Canyon LUX CF29
ドライブトレイン:SRAM XX1 (フロント30t)
フォーク: MAGURA TS8 29
ブレーキ: MAGURA M8
ステム/シートポスト/ハンドルバー: RITCHEYSuperlogic/TRAIL/WCSCarbon
ホイール: DT Swiss 29 Spline XRC1250 with Stan’s tubelesskit
タイヤ: Continental Race King 2.2 Protection
グリップ: Ergon GS1
グローブ: Ergon HX2
サイクルコンピューター:ジュールGPS(サイクルコンピューター)
シューズ: North Wave Extreme Tech Plus
ペダル: Crank Brothers Eggbeater 11
サングラス: Limar
ヘルメット: Limar

ボトルケージ: Topeak ShuttleCage CB
チェーンオイル:Finishline Ceramic Wet Lube

補給食:GU(ドリンク)パワーバージェル&VESPAプロ
リカバリー:C3fit コンプレッションソックス
テーピング:ニューハレ

パーソナルスポンサー:

自転車コーキ屋
スポーツクラブ ルネサンス
パワーバー
CycleOps:パワータップ、ジュールGPS(サイクルコンピューター)
C3フィット:コンプレッション
VESPA
NEW HALE:テーピング
HALO HEADBAND:ヘッドバンド
Fujimoto Farm 弥之助蓮根
なでしこ健康生活・生きている玄米
ヒロコンフーズ

チームスポンサー:
Ergon
Topeak
Canyon
SRAM XX1
Magura
RitcheyBicycleComponents
ContinentalTires
DT Swiss
Primal Wear
Finish Line
Northwave Shoes 
Jagwire
Crank Brothers
Chamois Butt’r
Stan’s No Tubes
EPIC Action Cam