UCI MTBマラソン世界選手権レースレポート

大会名:UCIマウンテンバイクマラソン世界選手権
大会ウェブサイト:http://www.roclaissagais.com
開催地:レサック、フランス
開催日時:2016年6月26日
結果: 104位
距離:90km
獲得標高:3130m
タイム:4時間59分42秒
TSS:343

今年で6年連続日本代表として出場するMTBマラソン世界選手権。

激しいバトルを制して優勝したランブル・イン・ザ・ジャングル4日間ステージレースを終えてから1週間で世界選手権。かなりタイトなスケジュールだが、どちらも絶対に外せない大切なレースだ。

スリランカからフランスへの移動、コース試走、休養。この1週間を綿密に計画して当日にベストコンディションを持ってこられるように調整した。

月曜日の夕方に会場となるフランス・レサックに到着、火曜・水曜でコース試走、木曜、金曜で休養、土曜に軽く刺激を入れて日曜日に本番という流れを作った。

スリランカの4日間レースはダメージも大きかったが、高い負荷をかけた最高のトレーニングでもある。しっかりと回復さえ間に合えばコンディションは上がるはずだと信じていた。

前日の軽い刺激入れのライドでは、「もっと乗りたい」と感じさせるとても良い足のフィーリングと精神状態まで戻っていた。前夜のディナーには旧友と久々に再会し、心も和み、レースに向けてとても良い流れができていた。

当日、約3時間前にしっかりと朝食を摂り、約1時間半前に会場に入り、軽くウォームアップを行い気持ちを高める。ゼッケン番号は149。スタートポジションはUCIポイントがないので最後列だが気持ちはネガティブではない。ここからどれだけ順位を上げてやろうかと逆にワクワクすらしていた。

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スタートから予想通りの高速な展開。肩と肩がぶつかり合うほどの密集した状況なのでペースが落ち着くまでは無茶はせずに流れに乗った。

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林の中のウェットなトレイルに入ると、前が詰まり始めるが、つまずく選手たちをパスして順位を少しずつ上げていく。ここで前輪の違和感に気付く。泥のせいで柔らかく感じていたと思っていたらどうもスローパンクで空気が抜けているようだ。

最初のテックゾーンがそこまで遠くなかったので、慎重にそのまま走り続けた。テックゾーンでCO2をもらい、空気を充填してシーラントで空気漏れがふさがるのを待った。数回繰り返したところでようやく漏れが止まってくれた。

順位はおそらくほぼ最後尾と振り出しに戻ってしまった。焦り、悔しいが、心はまだまだポジティブだ。ここから新たに仕切り直し、追い上げを再スタートした。

追い込みをかけ、少しずつ順位を上げるが、感覚とは裏腹にスピードとリズムが思うように乗ってくれない。

補給ポイントで前との差を聞くが、詰めるどころか離れていく。

入念なサポート計画を立てて5つものポイントで補給をしてくれている清子と友人。スムーズな補給以外に、順位、前とのタイム差、撮影、そして励ましの言葉もくれる。最高のチーム体制だ。感謝しかない。そして、そのサポートに最高の走りで応えたい。

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©Yoshito Takeuchi

しかし、今の私の走りは気持ちと反比例していく。パワーが出ないだけでなく、リズムも悪く、シングルトラックで渋滞の落車に巻き込まれ2回のクラッシュ。情けない自分に怒りすら覚えた。

ここは1年に1回の世界選手権の舞台。そんな状況であろうと日の丸を背負っている以上絶対に諦めるわけにはいかない。腐っている暇など一瞬たりともない。

「必ずエネルギーが湧いてくる時がくる。いつもの調子ならば後半で勝負できる。」そう信じ続け、最後の長い登りで順位を上げる良いイメージを頭の中で描いた。

現実は甘くなかった。最後の長い登りに差し掛かると、挽回どころか、足はさらに動かなくなり、視界もチカチカし、完走すら怪しい状態となっていた。

やはり先週の芯に残った疲労が抜けていなかったのか?

ハンドルバーに書かれた「100人は抜く!這い上がれ!」の言葉が皮肉にも心に重くのしかかる。

まだレース中。後悔するには早すぎる。ネガティブな考えに負けそうな自分に喝を何度も入れる。心身共に限界に追い込まれていた。

まっすぐ走ることすら困難な状況で頂上にある最後の補給ポイントへたどり着く。

清子と友人は変わらずに大きな声で「最後まで!頑張れ!」と最高の応援とサポートをしてくれる。もらったドリンクも重要だが、それ以上に心からの励ましの言葉のエネルギーの方が私にとって一番の力となった。

本気のサポートには本気の走りで応えたい。その一心でフィニッシュラインまで今のベストを出し尽くした。

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結果は104位。過去の世界選手権出場歴で最低の順位。

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はっきり言って目も当てられない酷い結果。いろいろなことが重なってしまったが、言い訳はできない世界。結果が全て。世界選手権を日本代表で走るということはそういうこと。

上位で勝負する準備を必死にしてきたのに本番でその力を発揮することができなかった完全なる自分のミス。「仕方ない」とは決して思えない。

真摯に受け止めなければいけない現実。

今回の経験を活かして次へ・・・。レースレポートでは月並みのような言い回しだが、それに尽きるのも事実。

経験が活きていることを結果で証明することもレーサーの仕事だ。

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仮に来年同じようなレーススケジュールが組まれた時にどのようにコンディショニングを改善できるか。今からシミュレーションする必要がある。記憶が薄くなる前にしっかりと今回のシチュエーションを書き記しておきたい。

結果で応えられなかった今年の世界選手権。

同じことは繰り返さない。

これは約束したい。

たくさんの応援とサポートありがとうございました。

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今回、共に戦った日本代表の門田選手(GIANT)とフィニッシュ後。門田選手も海外のマラソンレースに積極的に参戦し、日本でも長距離レース開催をするなど素晴らしい活動をしている。海外ではメジャーな種目となっているMTBマラソン。世界選手権に挑戦し続け、結果を出すことで日本でのマラソンの知名度を上げ、地位を築いていきたい。

今はアメリカはコロラド州に移動しております。まずは芯に残った疲労と落車のダメージを完全に回復させ、次の3連覇がかかったテルユライド100に向けてトレーニングを開始いたします。

引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

写真:Sayako Ikeda

レース機材

バイク: Canyon LUX CF 29 チームエディション

ドライブトレイン:SRAM XX1, 30T

タイヤ: Continental Race King 2.2Protection: 前後18~20PSI

グリップ: Ergon GS1

グローブ: Ergon HX2

ペダル: Crank Brothers Eggbeater 11

ヘルメット: Limar

ボトルケージ: Topeak ShuttleCage CB

チェーンオイル:Finishline CeramicWet Lube

補給食:GUパワーバージェル&VESPAプロSayako’s Kitchen

リカバリー:C3fit コンプレッションソックス

テーピング:ニューハレ

パーソナルスポンサー:

NEW HALE:テーピング

自転車コーキ屋

Peaks Coaching Group Japan

VESPA

パワーバー

THE NORTH FACE

C3フィット

なでしこ健康生活・生きている玄米

ヒロコンフーズ

VITAMIX

HALO HEADBAND:ヘッドバンド

オルタナティブバイシクルズ

民宿 藤屋(王滝村)

百草丸 日野製薬(株)

スポーツクラブ ルネサンス

チームスポンサー:

Ergon

Topeak

Canyon

SRAM XX1ContinentalTires

Primal Wear

Finish Line

Crank Brothers

Chamois Butt’r

Stan’s No Tubes