Yak Attackへの超戦。高地トレーニング準備編。

ヤックアタック

ネパールはヒマラヤ山脈、アンナプルナサーキットを舞台にした超級山岳MTBステージレース。日数は年によって多少異なりますが今年は10周年ということもあり10日間で行われます。

私が経験したMTBレースの中で恐らく一番危険で過酷。

しかし、同時に最も美しく、素晴らしいレースだとも感じています。

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気づけば今年で4回目のチャレンジ。

初年度、感染症にかかりレース途中で気を失いドクターストップ。

2年目、高山病にかかりながらも準優勝を獲得。

3年目、優勝するための準備を整えたが事故に遭い落車し、なんとか完走はしたものの無念の5位。

そして、今年。

トータルなフィットネスを整えるのは当たり前ですが、今回は、特に高地順応に重きを置いて準備をしています。

標高3000mを越えると著しくパフォーマンスが下がり、さらに4000mを越えると身体が浮腫んだり、頭痛が始まったり、高山病の症状も出てきます。

レース中の最高標高は5416m。ここまで来ると完全な順応はほぼ不可能。

いかに低地でのパフォーマンスとの差を最小限に抑えられるかがカギとなります。

今、私が東京に居ながら実践している高地対策をご紹介します。

1・自宅に設置した低酸素テントで寝る。

株式会社ウィル様が扱うHYPOXICO社の低酸素システムを使用しています。

img_0012身体が環境に適応・順応する一番の時間は睡眠時と言われています。一日8〜10時間入るようにしています。10時間以上入っても効果は変わらないという研究結果もあるので身体に無駄に負担をかけないためにも10時間以内に抑えています。血中酸素飽和濃度SpO2が90%以下にならないように気をつけています。下回ると日々のトレーニングの回復が追いつかなくなるので毎晩毎朝チェックして設定を微調整します。

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テントから出てSpO2が通常の98%前後に戻っても、日中も身体が酸素を取り込もうとするシステムになっているとのことです。そして、また夜低酸素テントに入ると酸素を取り込む能力が向上するサイクルが生まれるとのことです。

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3000mからスタートし、出発一週間に迫った今週は4500mまで経験しておく予定です。しかし、日中には激しいトレーニングも行っているのでトレーニングの内容に応じてPCG中田コーチとも相談し、設定標高を変化させています。例えばTSSが300を越えるようなトレーニングの前夜は2000〜2500m程度に抑える等。

2・低酸素ルームでトレーニングを行う。

外苑前ニュートラルワークス3階、ミウラドルフィンズ監修低酸素ルームを利用しています。

img_9871だいたい週2回通い、3000mからスタートし、出発2週間前は4000mに設定しています。低酸素の状況下でトレーニングを行うと血中酸素濃度を低地トレーニングよりも効率よく枯渇させることができるので、身体に効率良く、早く、酸素を身体のシステムに取り込む能力を覚えこませることがきて、その能力を向上させることができるのです。そして、本番の低酸素の状況で追い込むとどういう反応が身体に出るか、ペース配分などを体験できることも大きなメリットです。

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ベースの高地トレーニングセオリーとしては「Train Low Sleep High」(低地でトレーニング、高地で寝る)をベースに私は行っています。

高地だと筋中も含めた身体の血中酸素濃度が低くなるため、酸素濃度が高い低地と比べると筋肉の出力値が低くなります。よって高地で出すパワーは低地のものよりも低くなります。ちなみに私の20分走の平均ワット値は4000mと低地では100W近く差が出ます。人によって、体調によって順応は違いますが、この差はすごいです。低地での会話ペースが4000mだと限界ペースとなると想像してくださいw。

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高地に長期滞在すると高強度域の筋力が使えない状態となるので、1ヶ月以上滞在すると筋力が落ちると言われています。私は夏に1〜2ヶ月3000m付近で高地トレーニングを行いますが、普段行わないジムでの重いウェイトトレー二ングで最大筋力が落ちないように工夫しています。

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逆に低地では筋肉の持つ最大パワーを出してトレーニングができるのです。

この低地でのトレーニングメリットを生かし、しっかりと高強度での追い込みトレーニングも行っています。この理由からあえて低酸素ルームに毎日は行きません。

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これにプラスして、高地順応は寝ている時にじっくり効率的に行うというのが「Train Low Sleep High」のセオリーです。

低酸素ルームも低酸素テントもその効果・使い分け・使い方を理解していないと、その効果を最大限生かすことができません。しかし、うまく使いこなせば標高調整もその場でできるので安全に、効率的に最高の高地トレーニングができるのです。

3・栄養・休養

いかにクオリティの高いトレーニングをしていても栄養と休養をおろそかにしていたら、トレーニング効果は半減してしまいます。

トレーニング・栄養・休養

この3つの質はイコールで考えないと絶対にいけません!

栄養は、語りだすとキリがないので今回は高地順応対策にフォーカスします。

低酸素トレーニングは、身体がいつも以上に酸素を取り入れたり、運搬したりするためにエネルギーが必要なので炭水化物の摂取量を必然的に増さなければいけません。

私の主な炭水化物源:発芽玄米、今の時期の旬なイモ類、フルーツ、ミューズリー。

あとは、標高順応に不可欠な血液運搬、心肺機能向上に必要な食材も積極的に摂取しています。

ビーツ、玄米甘酒、パプリカなどの色が強い新鮮な緑黄色野菜など。

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良質なアミノ酸や油も積極的に摂取しています。

麻の実、無添加の生ナッツ、納豆、高野豆腐など。

身体が酷使されている分、内臓負担も極力減らしたいので、解毒に労力を使ってしまう添加物、酸化した油、白砂糖や調味料などは極力減らしています。できる限り自然な形のもので身体に取り込む意識をしています。高強度のトレーニング中に限り、スポーツドリンクやジェルなどを摂ります。

今は基本、玄米菜食、発酵食品を中心にした食スタイルで上記のような食材を意識して摂取しています。

そして、休養。

低酸素テントでの寝泊まりは普段よりも回復の速度は低下します。15〜30分の昼寝をプラスしたりして回復を促します。

コンプレッションソックスを履いたり、できる限り足を上に上げたり、血流を促すためにマッサージをしたり、お風呂に入り、ストレッチを積極的に行っています。

外苑前ニュートラルワークス3階、ミウラドルフィンズ監修低酸素ルームでの低酸素トレーニング後には必ず、併設されているストレッチルームでリブートストレッチby Re Ra Kuの施術も受けるようにしています。

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好きな本を読んだりしてリラックスすることもしています。

トレーニング・栄養・休養は全て繋がっていて、どれか一つでもおろそかにするとその影響は他の二つに出てきます。

睡眠のクオリティが悪ければ、翌日のトレーニングの質が低くなり、回復が遅くなり、結果的にパフォーマンスの低下につながります。無理して続けると免疫システムも下がり、風邪をひいたり、怪我なども引き起こします。

栄養のクオリティが低いと、身体の細胞のクオリティも低くなります。身体は食べるものでできている所以です。良い筋肉も育たず、健康も害し、結果パフォーマンスの低下につながります。

アスリートだけでなく、低酸素トレーニングのみでなく、この3大要素をイコールに考えることはアクティブに健康を意識したい一般の方全てにも言えることだと思います。

まだ実践していること、考えていることたくさんありますが、長くなりましたので今日はこの辺で⭐︎

引き続き、ヤックアタックへ向けて自分史上最高の状態へ仕上げていきます!

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